桐のお話


日本では、昔から桐のタンスをとても重宝にしていました。
ご家庭で女の子が生まれたら庭に桐の苗を植えて、嫁入りの時に切り出し、その木で作った箪笥を持たせたとか、そんな話が残っています。
桐は20年位で成木になるので、お嫁に持たせるのにギリギリ間に合ったのでしょう。 また、特性としましては湿気を調整してくれますので、防虫・防菌につながります。

こんな話も残っています。

あるご自宅で火事になり全焼してしまったんです。
当然、桐箪笥も真っ黒焦げになりましたが、中の着物は無事だったとか。桐は水分を含んで膨張しますので、消火の際の水が大量に桐箪笥にかかり、箪笥が膨張したことにより、中の着物が助かったという事なのです。

桐は柔らかいのでキズになりやすいとも言われますが、へこんだところに濡れたものを当てておくと水分を吸収し、膨れてくるんです。

どうです桐の素晴らしさが伝わりましたでしょうか?

梅雨時はカビや染みがきになりますよね。そんな時こそ、桐でつくられた箪笥を是非ご利用ください。大切な衣類を守ってくれます。